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会社の同僚でトガちゃんという男がいた。
[特徴]
・身長180センチ
・頭が物凄く小さい
・物凄いデブ
・ヲタ眼鏡着用
・権力に弱い
・弱い者に対して、いばる嫌な奴
この業界で仕事をしていると徹夜仕事なんてものは
当たり前になってくる。
深夜になるとお店は閉まってしまう。
ドトールもやっていない。
コンビニか自販機までいかないといけない。
そのためにいちいち、ビルを降りて出るのはおっくうである。
しかし、そんな時に限ってコーヒーが飲みたい。
さらに、買いにでると会社のやつらにバレた日には
「あ、オレも○○買ってきて!」
なんて、頼まれてしまう。
そんな面倒くさいのは、いやだ。
と、ふとトガちゃんのデスクをみると
真新しいコーヒー缶
が置いてある。
デブなので、いつも何本か常備しているのである。
「ニヤリ」
トガちゃんのデスクに歩みより
「ねぇ、トガちゃん。そのコーヒー譲って」
「え!?い、い、いいですけど・・・」
「ヤッター!」
コーヒー確保大成功に喜ぶ私。
そう、これが
彼の悲劇の始まり
である。
このやり取りを当然、残っていた同僚たちは全員見ていた。
そして、次の日に事件は起きた。
深夜になって、トガちゃんがトイレにたち、
もどってくるとデスクの上に置いておいた
コーヒー缶が消えていた。
そして、そこには
120円
がポツンと置いてあった。
「だ、だれですか!!!?僕のコーヒー勝手に・・・」
と言いかけたトガちゃんの目に
優雅にコーヒーを飲む同僚Yくんの姿がとびこんできた。
「ちょっと!勝手にもっていかないでくださいよ!」
「ちゃんとお金払ったよ」
「そういう問題じゃないでしょ!」
と、そこへ周りの人間たちが
「さすが、トガちゃん!やさしいね!」
「よ!ふとっぱら!」
と面白半分にはやしたて、うやむやにすることに成功した。
そう、みんな、同じことを狙っていたのである。
その日を皮切りに
トガちゃんの机の上のコーヒーは、油断すると
勝手にお金にもどっている
不思議な現象に見舞われることが頻繁になった。
トガちゃんもいい加減、頭にきていて、
もう、次誰かやったら、本ギレか!?という状況になってきた。
「(うーむ、こりゃ、何か対策をせねば・・・)」
と思っていた矢先に、たまたま残っていた
取締役
が
「あー、コーヒー飲みてぇ〜な・・・買いにいくか・・・」
とつぶやいて立ち上がった。
「!!」
この絶好のチャンスを私は見逃さなかった。
「あ、それならトガちゃんから買うといいですよ」
「え??買う??」
「そうなんです。トガちゃんは、いつも気前よく売ってくれるので
皆、重宝してるんです」
「あ、そうなの?じゃぁ、僕ももらおうかな」
とトガちゃんにお金を差し出す取締役。
ポカ〜ンとしていたトガちゃんも
「あ、は、はい。どうぞ」とコーヒー缶を差し出す。
「あ〜これは、便利だねぇ。外いくの正直言って面倒くさかったんだよね」
権力大好きトガちゃんは、
取締役のこの言葉で上機嫌。
ほんと、バカでよかった。
数日たつともう、この状況が日常化しはじめていた。
トガちゃんも、もう、イライラすることもなかった。
ある日、たまたまトガちゃんコーヒーが(ぇ?)、全部はけてしまい、
そのタイミングでコーヒーを買おうとしていた同僚たちから
大ブーイングがおこった。
「何でねぇんだよ!」
「さっきのが最後だったんだから、しょうがないじゃん」
「お前がちゃんと仕入れておかないからだろ!?」
「お言葉ですが、何でオレが仕入れないといけないんですか?
そもそも、お前らが
勝手に
買っていってるんだろうが」
そう、トガちゃんは間違っていない。
しかし、もう、この部屋のルールは違っていた。
全員から
「ちゃんと仕入れておけ」
「他の銘柄も用意してほしい」
「お釣りも用意してほしい」
などとあらゆる要望がふきだし、
現場は大混乱になった。(いいから、お前ら仕事しろ)
トガちゃんがまたキレ気味になってきた。
ここで彼に降りられては困る。
「トガちゃん商店・・・なくなったら寂しい」
と言い放ってみた。
すると彼は
「商店とか勝手に名前つけるな!」
と反論してきたが、女性スタッフたちが
「”トガちゃん商店”って、なんか可愛い名前だね!」
と援護弾をうちはなってくれた。
さすがエロ・・・トガちゃんは、急に
「そうなの?可愛いの??」
とデレデレし始め、
「君たちはどういうのが欲しいの?」
「コーヒー以外も用意しようか?」
などと女性たちに聞き始め、トークが盛り上がりはじめた。
私と同僚たち(技術者軍団)は、ニヤリとほくそえんで、
静かにその場を去った。
そして、翌日、驚くべきことがおこった。
彼のデスクの後ろには、
様々なジュースの箱
が積み上げられていた。
デスクの上には、各種の飲料と菓子パンやスナック菓子などが
並べられていた。
トガちゃん商店のオープンである。
こうして、利益ゼロのトガちゃん商店は、
社内のいっかくに誕生し、社員たちに愛された。
数ヵ月後、たまたま社長が会社にきて、
トガちゃんのデスクを見て、彼にこう言った。
「君・・・会社に何しにきてるの?」
トガちゃん商店は、あっけなく閉店となった。 開店だよ!トガちゃん 職場編
お笑い部門に再挑戦中!
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