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バミューダ課長:あとがき(完)

<< これまでのお話

バミュー島は、本当に凄かった。
知れば知るほど、皆さんは、
「バミューって一体どんな人なの?」
と疑問に思われることだろう。

まず、最初に言っておかねばならないのが、いつでも


鼻毛がでている


ということである。

「やだぁ〜鼻毛でてるよぉ〜」

とかそんなヤワなレベルではない。

「ザワッ」

音で表現すると「ザワッ」。
もしくは

「ワサーッ」

もう、ほんと、たまげるほど

全部

でているのである(どんなだよ!)。
外見的には「高木ブーさん」が

ほぼクローン(クローン言うな)。

彼が働いているところは、設計関係。
非常に特殊な場所の設計をするところで、研究機関的な要素が強い。
バミュー島は、設計に関するある分野の研究をしているチームで、
バミューはいわば学者的な人物で、その研究に関しての専門知識が
非常に高いらしいのだが、その分、社会とのかかわりに非常に無頓着で
協調性が全くない。いわゆる学者バカの典型である。
そして、私は彼のかく論文や研究結果を書類におこす仕事をしていたのだが、
彼自身読み取ることが困難な文字で原稿を渡され、それを解読し、
電子化してゆくのである。
私自身も初めてたずさわる分野だったので、内容としては非常に面白く、
実験結果などの報告書をまとめるのは、私の楽しみでもあった。

しかし、バカと天才は紙一重とはよく言ったもので、
彼も例外ではなかった。

彼のとんちんかんな発言は、日常的に行われていて
例えば、朝、出社してきたと思ったら、いきなり

「ボク、今日、家の鍵しめてきたっけ?」

とか聞いてきたりする。

「え・・・さぁ?どうなんですかね?」

「キミが知るはずないだろ!私と一緒に住んでいるわけじゃないんだから」

「ですね。では、念のためご家族の方に連絡をとってみてはどうですか?」

「ああ、それがいい。女房は会社が自宅から近いんだ」

こんな会話を朝っぱらからするのである。
わけのわからんことを聞いて、キレてくるのが
パターンなので、これをまともに受けていたら、身はもたない。
普通に考えると「キチガイ」以外の何者でもない。

とにかく、こういう輩が発言してくることは
とんち
だと思えばいい。
彼がだしてくる謎かけをいかに交わすか。いかにクリアするか。
そう思うと、自然に彼との会話も楽しくなってくる。

「屏風の中の虎を捕まえろ」

有名な一休さんのとんち合戦と同じである。

課長から渡された原稿をパソコンで文章化する。
確認のため、プリントアウトしたものを渡す。
すると、
「あーっ!こんな内容じゃだめだよ!
この実験は、こういうのじゃないんだから!」
とか、怒鳴られたりする。

ここで、
「知るか。あんたが考えた内容だろーが」
とか怒っては、とんちにならない。

「正しい内容はどのような感じなのですか?」
と聞いてやると、彼は説明しはじめる。
それは、同時に彼の脳みその整理につながる。
そして、頃あいを見計らって
「では、原稿の書き直しをお願いします」
と依頼するのである。

もともと、何もこちらは手を加えていないので、
彼自身の問題なのだが、それを指摘しても
ますますヒートしてパニックになるだけなのである。
上記の手順でいけば、彼自身、書きたい内容も
手早くまとまり、原稿の書き直しも依頼されることによって
気分よくとりかかれるのである。

屏風の中の虎を捕まえろなんて、いかに理不尽な依頼かを
説明なんかしてもムダなのである。

「じゃぁ捕まえるから、そっちから追い出してね」

一休さんを見ていた世代で本当に良かった。
とんち=最強なのである。

余談だが、バミュー島には、新人の社員の男の子が一人いた。
彼はいつも「トホホ」という顔をし、胃をおさえながら
バミュー課長の補佐をしていた。

「もうやだ。田舎に帰りたい」

というのが口癖だったが、そのたびに

「いいかい?ここは、ガラパゴス諸島なんだよ。
課長は、いわば海イグアナだ。
彼は独自に進化してきたから、
キミには不思議生物としてしか見えないことと思う。
ダーウィンだって、初めてガラパゴス諸島に立ったときには、
”その惑星に立っているような気がした”と言っているんだ。
わかるかい?あのダーウィンでさえ、キミと同じ気持ちだったんだ。
キミがやらずして、進化論は成り立たないんだよ?」

「そうですね・・・ダーウィン目指して、ボク頑張ります。」

「よぉ〜し!そのいきだ!
海イグアナはな、海に潜って海草を食べるんだぞ!
あ、おねぇさん、わかめサラダひとつ追加!」

こんな素敵な会話をしながら、朝まで飲み明かすこともしばしば。
(ただの酔っ払いじゃん)

しかし、その後、ミステリー・ハンターとして新たな探検にむけて、
私はこのバミュー島を後にしてから、10年以上たったわけなのだが、
もう今頃、バミュー島も
世界遺産として
立派に登録されているのではないかと思う。
興味のある方は是非、「バミュー島!時空超え」の旅に
チャレンジをしてみては、いかがでしょうか。(目を覚ませ)

バミューダ課長:あとがき(完)

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09/14/2006(木)02:49

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